基本の立ち方

まずバレエを始める前に、基本となる立ち方・姿勢について見ていきましょう。

両足のつま先を揃えて(6番)、くるぶしの上に骨盤がくるようにして立ちます。
くるぶしの上が分からない人は、背伸びをして踵をあげてストンとおりてみましょう。
または、くるぶしから足の方へ真っ直ぐつたった足裏のところを軽く叩いて意識しやすいようにしましょう。

足の3点で床を押す

次に足の3点で床を押します。足の3点とは拇趾球・小趾球・踵のことです。
床を押すことは、この後バレエを行う上でとても大切になってきます。
例えば、足の3点で床を押すことができると、足のアーチがしっかり形成されるので、すねの外側にある前脛骨筋が働き過ぎません。
前脛骨筋が働き過ぎて硬くなると、足首を伸ばす(底屈)時に妨げになるので、足の3点で床を押せることは、結果的につま先を伸ばすことにも通じるという訳です。

床を押す感覚は、はじめは分かりにくいですが、足指全てを床から浮かせてみましょう。
土踏まずが上がり、足のアーチをしっかり形成することができます。
そのアーチを保ったまま指を床へおろします。
この時、足指は遠くへ引っ張るように意識して伸ばしましょう。
足指が丸まってしまったり、土踏まずを上げようとし過ぎたりして、拇趾球や小趾球が床から浮いてしまうのは間違った状態です。

上体について

上体も見ていきましょう。
脚に体重を預けてしまうと重くて踊るのに相当な負担となります。
脚を動かしやすくするためにも上体の引き上げはとても重要です。

まず意識したいのが仙骨。この仙骨を立てましょう。
仙骨が意識しづらい場合は、自分で触って少しさすってみるといいでしょう。
体を横から見て、お尻が突き出て腰が反っている状態や逆にお尻を入れ込みすぎて背中が丸まる状態(タック)は間違っています。

小さな力で仙骨を立てていくと、2つのことに気がつくかもしれません。

1つ目は下腹部(丹田)に力が入ること。そして、2つ目は背中の上部(胸椎)が上へあがることです。

仙骨を立てることで、体の奥の方にある大腰筋が引き伸ばされ遠心性収縮をします。
(筋肉は縮もうとしているのに、筋肉が付いている両端は結果的に遠ざかること)
大腰筋はインナーマッスルと言われ、姿勢の維持には欠かせません。
仙骨を立てて、大腰筋が遠心性収縮をすると、股関節の安定にもつながり、これから出てくるターンアウト(アンドゥオール)にもとても役立ちます。
ですので、6番の状態での立ち姿勢はとても重要になってきます。

体のゆるみが大切

最後に意識していただきたいのが、体のゆるみ。
今まで挙げたことを実際に行った時、特にみぞおちが緩んでいるか確かめてください。
みぞおちに触れた時に筋肉が硬いようなら力が入りすぎています。

引き上げようとして胸を突き上げるのではなく、これまでに書いた3つのこと(重心・足の3点・仙骨)を意識して、力は入れているけれど、ガチガチな印象はなく、自分が楽に入られる状態が理想です。
これから動くのに、立っているだけで力んでいては疲れてしまいますね。
呼吸が止まってしまっていないかもチェックとして使ってください。

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