くるみ割り人形はクリスマスの定番の作品で、夏が近づくこの季節に観るのは間違っている感じがしますが、DVDを引っ張りだして観てみました。
一瞬にして舞台に引き込まれる
英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の舞台なので、豪華な舞台にまず魅了されます。
そして、主人公の女の子クララとそのお友達の男女5人ずつの計10人の息のあった踊りで一気に舞台に引き込まれていきます。
その次に登場するドロッセルマイヤーの助手は、まず見た目が怖い。
自分が子供で、あんな人がそばに現れたら泣き叫びますね。
そして、ドロッセルマイヤーが登場し、魔術で動かしたコミカルな人形たちの踊りが場を更に盛り上げてくれます。
人形たちの楽しい踊りの後は、クララと少年のパ・ド・ドゥ。
この時のクララの手のしなやかさはとても素敵でした。
ネズミたちが現れるシーンは圧巻
パーティーが終わり、真夜中にクララが居間に降りてくると、なぜかドロッセルマイヤーと助手、そして人形たちが現れます。
誰もいないはずの部屋に、いきなり他人がいたら、かなりびっくりしますね。
ここからが夢の始まりで、クリスマスツリーが伸び(実際はクララが小さくなっていくので、クリスマスツリーが大きくなって見えているということですね)、暖炉からネズミが現れる演出は圧巻です。
そして、ネズミたちはかぶりものをしてダンスをしているのがすごいです。
兵隊とネズミたちの戦いが終わり、王子とクララのパ・ド・ドゥが流れるようなダンスは素晴らしく綺麗でした。
そして、舞台は雪の国に移り、雪の精がガラリと雰囲気を変えてくれて、一気に幻想的な世界に引き込んでいってくれます。
お菓子の国は素敵な踊りで溢れている
お菓子の国に到着すると、倒したはずのネズミがまた現れます。それでも王子がいとも簡単にネズミを退治してしまいます。
そして、ここからはチョコレートの踊りやコーヒーの踊りなど様々な踊りで楽しませてくれます。
コーヒーの踊りは優雅で素敵でした。ロシアのコサックダンスのような踊りも軽快な音楽と相まって、とても楽しめます。
一通りのダンスが終わり、クララが金平糖の精に変わり、いよいよ吉田都さんが登場!
吉田都さんと王子役のイレク・ムハメドフの素晴らしい演技に見入ってしまいます。
あっという間に二人の演技が終わり、元のクララの姿に戻り、幕を閉じました。
素敵な舞台でした。
作品情報
作品名:くるみ割り人形(ピーター・ライト版)
出演:英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
キャスト
金平糖の精:吉田都
王子:イレク・ムハメドフ
クララ:サンドラ・マジック
ドロッセルマイヤー:ジョゼフ・シポーラ