2016年6月12日に名古屋のアートピアホールで行われたアカデミー国枝バレエの公演『バレエの贈り物・初夏』を観てきました。
プログラムは、「展覧会の絵」「バレエ・コンサート」、そして深川秀夫さんの作品といった構成でした。
絵画に秘められた想いを具現化
まず始めは「展覧会の絵」という作品でした。
舞台奥にある幕の一部が開き、そこに絵画のようにピタリと止まったダンサー達。
そのダンサー達が動き出し、絵画に込められた物語が展開されていく様子はとても素敵な演出でした。
本当の絵画を観る時もそのように思いを馳せて観ることができたら、きっと素敵ですね。
一つ一つの絵画の間をつなぐために、絵画を鑑賞に来ている人達のダンスで間をつなぐ演出もとても見事でした。
多くの絵画が登場しましたが、中でも白のワイシャツを着た男性と7人ほどの女性で構成された絵画は、迫力があり、かっこいい舞台でした。
コールドの動きが大好き
続いて行われたのが、バレエ・コンサートです。
バレエの中で主役の人たちの華麗な踊りというのも素晴らしいのですが、コールドと呼ばれる大勢での踊りもバレエの魅力の一つだと思います。
バレエ・コンサートでもその要素があり、二列に別れた集団が、お互いにクロスする感じで走っていき、舞台中央で交互にすれ違っていく動き。
ぶつからずに、さーっとすり抜けていく動きは見事の一言です。
それから、大人数で全員が正面を向いて同じ動きをする踊りがあったのですが、かっこよくて、好きな踊りの一つです。
そして、ブルーバードで登場した梶田眞嗣さんの安定感は流石でした。
しなやかな跳躍も見事で、本当に飛んでいってしまいそうなくらい素晴らしかったです。
深川秀夫さんの魅力満載
最後は深川秀夫さん出演を含む3作品でした。
最初は、国枝真才恵さんと窪田弘樹さんの踊りで、コミカルで軽快なダンスで、観ていてとても楽しかったです。
二番目が、深川秀夫さんの一人舞台。
動きが非常にしなやかで、醸し出す雰囲気というのか、オーラというのか、食い入るように観てしまいました。
最後がプラネットという作品で、メインで踊っていた女性の方のしなやかな動きがとても印象的でした。
贈り物をもらった舞台
今回の公演のタイトルの『バレエの贈り物・初夏』。
素敵な贈り物をもらえた舞台でした。
作品情報
作品名:バレエの贈り物・初夏
出演:アカデミー国枝バレエ 他
場所:アートピアホール