グラン・バットマン

グラン・バットマンはグランが「大きい」バットマンが「打つこと」という意味で、「大きく脚を打ちつけるように動かす」ことを表します。

実際の動きとしては、5番ポジションから各方向(斜めも含む)へ動脚を90°またはそれ以上に高く上げて、再びポジションに戻るものです。この時の軸脚の膝は伸ばしたままです。

グラン・バットマンはグラン・アレグロ・ジャンプ(バレエレッスンの後半に行われるセンターで終盤に行う大きなジャンプを伴った一連の動き)の準備の訓練であり、素早くエネルギッシュに動かすことが大切です。たとえゆっくり練習したとしても、最終的には1カウントで脚を上げて戻せるようにしないといけません。

このアップビートなタイミングで動けるように練習するグラン・バットマンは、グラン・ジュテやグラン・パドシャといった、バレエの後半で出てくる大きなジャンプの離陸や着地に直接つながります。(とても簡単に言うと、片脚で踏み切り、いわゆる前後開脚で、池などを飛び越すように跳ぶ動きです)

グラン・バットマンの注意点

では、グラン・バットマンで注意することを見ていきましょう。

グラン・バットマンで注意することは

  • ポジションからタンデュを通って足先で弧を描くように且つ素早く上げる
  • 軸足で床を押し続け、上体の姿勢を保つ
  • 脚を下ろす時はコントロールして下ろし、タンデュを通ってポジションへ戻す
  • 両肩が上がらないようにする
  • 上体が力んで見えなようにする

グラン・バットマンは素早く動脚を動かす為、上体がぶれやすいです。ということは、軸脚が相当しっかりしていないといけませんね。

その為にも2の軸足で床を押し続けることはとても大切です。床を押した力で仙骨を立てて、股関節から脚が動きやすくなるようにしておきましょう。

そして、上げたことに満足して下ろすことを適当にしてはいけません。下ろす時こそ、ポアント・タンデュの時にそっと脚を下ろせるくらいコントロールできるといいですね。

4や5は上体が引き上がっていれば回避できます。引き上げには「床を押して仙骨を立てること」。くどいですが、基本なので確実に押さえておきたいポイントです。

またデブロッペと同様、上体がバーへ寄りかかったり、ドゥバンで腰が丸まったり、アラセゴンで動脚のお尻が出てしまったり、デリエールで軸脚の付け根を引いてしまったり…とならないように、こちらも意識してくださいね。

『床を押して仙骨を立てる』ことは非常に重要ですが、感覚を掴むのがとても難しいところでもあります。

バレエ・ラボでは「トレーニング&コンディショニング」のページにて、この『床を押して仙骨を立てる』為のトレーニングを動画で配信しますのでお楽しみに。

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